化粧下地にステロイドを使うのは厳禁
ステロイドを化粧下地に使うとしっとりするという話を聞いたことがありませんか。
肌に透明感が出るという噂が流れたこともあります。
ですが、あくまで薬だということを忘れてはいけません。
医師の指導の元で、皮膚トラブルに対して適量のみ使うものなのです。
ステロイドには皮脂分泌作用があるため、確かに一時的には肌がしっとりと潤います。 酷く荒れた皮膚に処方されたことのある人は、ご存じではないでしょうか。 かといって、症状が出ていない時に塗るような薬ではないということは覚えておいてください。
特に皮膚科で処方してもらうような強い薬には、副作用の問題があります。 医師が処方する際にも、同じ薬をずっと使い続けるわけではありません。
症状が酷いときだけ使い、落ち着いたら別の薬で様子を見るという使い方が一般的なのです。 そんな強い薬を、しかも化粧下地として顔に常用していたらどうなると思いますか。
では市販されているステロイドならどうだろうと考えるかもしれません。 ニキビなどの肌トラブルが発生したときに、ステロイドで劇的に治った人もいるでしょう。 もしかしたら、これを使っていれば肌が強くなるのではないかと考えるかもしれませんね。
ですが、長期に渡って連用した場合の副作用として、ニキビが出来やすくなるというものがあります。 皮膚が薄くなり、刺激に非常に弱くなった結果メイクができなくなることすらあり得ます。
処方される際にも、トラブルの部位にだけ使用して症状がなくなったら止めるように注意されます。 常用する薬ではないという認識が広くなされているのです。
市販薬どころか化粧下地として購入した場合、指導をする医師がいないわけですから止め時がわかりません。 それに実際使ってみて、一度肌の調子がいいと思ってしまったら手放せなくなるでしょう。 副作用が出て肌がおかしいんじゃないかと気づくまで使い続けてしまう怖れがあります。
今は優秀な化粧下地がたくさんあります。 わざわざ危険なステロイドを使う必要はないと思いませんか。 一時的に綺麗な肌に見えたとしても、常用してしまうと酷い目に合うのは確実です。 顔は常に外にさらす必要のある部分なのですから、大事にしてあげてください。